05076-180320 講演等のリアルタイム文字起こしにRecocoとゼンハイザーClipmic Digital
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理想の音声入力環境を求めて、研究(=思考+試行+書考)を続けています。目指すは授業のリアルタイム文字起こし。授業で喋っている自分の音声を、同時に文字化して表示したい。それが簡便にできるようになったら、聴覚障害者の授業参加に大いなる恵沢だから。 現在、成蹊大学では、聴覚障害のある学生のために、「ノートテイクボランティア」が各授業2人体制で支援しています。授業中、その学生の横でボランティアがノートを書きとり、見せる。2人体制とはいえ書き取れる内容には限界があります。
shio.iconなら、MacでScrapboxに書き取り、それを当該学生のMac/iPhone/iPad/WindowsPC/Android端末でリアルタイムに表示する方法を使うはず。ほとんど細大漏らさず書き取れます。shioゼミの中にもそれができる速度でMacに授業のノートを取れる学生がいます。それを2名の学生がScrapboxで同時に行えば、ノートの取りこぼしもほとんどないはず。実際、shioゼミ学生たちはそのようにScrapbox上で協力して授業のノートをとっています。速度に限界のある紙のノートより、Scrapboxを使う方が情報量豊富な支援が実現するはず。 しかし、理想的には授業をする教員の音声が自動的に文字化されるシステムを導入したい。それをずっと探して、色々試しているのです。聴覚障害のある学生のためになるだけでなく、多くのシーンで応用可能。講義、講演、会議、執筆など、発話するあらゆる状況で利用できます。
音による記録(録音)と文字による記録(テキスト)がシンクロしたら理想的。
現在、その理想に最も近いのが「Recoco」。まだベータ版(開発途上版)ですが、すでにApp Storeに公開されていて十分実用的水準です。 今日、その開発者が研究室にいらっしゃいました。一緒にいくつかのデバイスを試用しながら、今後の発展について意見交換。そこで出てきたアイディアを彼はしっかりScrapboxに書き留めていました。 今後の展開が楽しみです。
テストしたデバイスは3つ。すべてiPhone/iPadにLightning接続して使います。
いずれもshio.iconが以前購入して使っているものです。
2.の「SHURE MV88」はいまやYouTuber御用達のマイク。iPhoneで動画を撮影する際の音声収録用として優れています。ノイズが少なく高音質。当然、音声入力にも有効。3.の「RAYZ」はノイズキャンセリングイヤフォン。口元のマイクで音声入力もOK。 https://gyazo.com/ab6a9f81894fe3f0376e6352dcb25ebd
Recoco使用時のキーポイント
外部マイクを使用して録音する場合、先にマイクをiPhone/iPadに接続してからRecocoを起動する。逆にした場合、Recocoが落ちる場合があります。
「機内モード」をon。これ必須。途中で通話などが着信すると音声入力が途絶えます(通話が終われば音声入力に自動復帰します)し、外部マイク使用時にiPhone/iPadが通話回線の電波を使うと「ププッ」というノイズが入るからです。
Wi-Fiをon。音声認識にサーバとの通信が必要だからこれも必須。
できるだけノイズの少ない高音質の音声入力環境を用意。そのために、「Clipmic digital」や「MV88」が有効です。
授業や講演のリアルタイム文字起こしには、現在、RecocoとClipmic digitalのコンビがベストと感じます。これからの進化が楽しみです。引き続き研究します。
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